彼は誰時

かわたれどき。最北住み。50代主婦。お気に入りを集めているブログです。

最北の北門神社にて、柳家さん喬独演会

柳家さん喬独演会

最北の北門神社社務所で開催された、相沢食料百貨店創業百周年記念事業の「柳家さん喬独演会」に行ってきました。

「聴きたい」と思ってる人が集まっていて。柳家さん喬師匠の噺に引き込まれ、さらにお客の集中力が高まり。良い意味でピリッと張りつめた空気感。私は柳家さん喬師匠の噺を聴くだけでいい。さん喬師匠の落語を楽しむだけでいい。そんな場にいられたことが、本当に幸せでした。


一席目は「天狗裁き」。続いて「抜け雀」。

北海道巡業の思い出や、来稚の思いもお話しくださいます。相沢さん主催での独演会は今回で4回目になりますが、1回目、2018年北海道胆振東部地震のブラックアウト最中に開催された独演会の思い出話もされました。

「止めるって言ってくれれば来なくて良かったのに、そんな話ないんだもの」

といった感じで笑いを誘いつつも、ブラックアウトの中、北門神社本殿にて限られた電灯を頼りに開催された独演会が、

「神社への階段一段一段に灯りが置かれ、まるで送り火のよう」
「またあのような雰囲気の中で落語をやってみたい」

などと、いたく気に入ったようでもありました。


トリは、相沢食料百貨店創業百周年にちなんだ「百年目」。(相沢さん、百周年おめでとうございます㊗️) 大樹と根元にある青草との例えに涙する…

創業百周年のお祝いとしてさん喬師匠から贈られた、橘右楽師匠の寄席文字の「大入り額」のお披露目もされました。

すごい!! すごいです!!

「大入り額」自体も素晴らしいし、相沢さんのおっしゃられているように「家宝もの」です。

かなり近くからも拝見させていただきました。写真に写したら分かりづらいですが、手書きですので、墨の若干の濃淡や照りなどもあるのです。

印刷されたものやデジタルが活躍している時代ではありますが、やっぱり生の筆感ってイイですね… 絵画でもそうです。絵画展などで生で見ると、絵の印象が全然違ってきます。とても良いものを観させていただきました。(もちろん印刷されたものもいいのですよ。ローカルに住んでいるなど難しい環境に住んでいても文化の世界を広げられることは大変ありがたいのですから)