彼は誰時

かわたれどき。最北住み。50代主婦。

ドラマ「タイガー&ドラゴン」は凄い。 ネタにして生きてみようか。

ドラマ「タイガー&ドラゴン」
ドラマ「タイガー&ドラゴン」

年末に一挙再放送されたものを観ました。当時もそれなりに観ていたとは思うのですが、結構忘れていたところもあって、とても楽しんで観ることができました。

凄いドラマでした

今、観ると、とにかくいろいろなことが凄い。

ひとつは、出演陣。

長瀬智也、岡田准一、蒼井優の主役級の3人が一枚の絵に収まっているカットなんて、凄すぎる。(蒼井優なんて「おい、ブス!」なんて呼ばれてる)

私が認識している範囲では、西田敏行、笑福亭鶴瓶、伊東美咲、桐谷健太、星野源など、主役、あるいは主役と同じぐらい重要な役をやるような俳優さんが出演、その後「あまちゃん」でも起用される個性派俳優も出演、他にも現在も活躍されている俳優が出演、とにかく知った顔ばかりが出演している凄いドラマなのでした。

毎回のゲスト出演も豪華で、ヒロシや薬師丸ひろ子も出演している。(ヒロシには「ヒロシです」的なセリフを言わせ、薬師丸ひろ子には歌を歌わせてる。「あまちゃん」に通じる「視聴者が見たいと思うところはちゃんと見せてくれる」脚本になっている)

源さんも坊主頭で出てます
源さんも坊主頭で出てます

現代を舞台としたドラマに、落語の世界を少しずつリンクさせ、交差させ、登場人物も落語の人物に変身させる。現代ドラマが、時代劇の舞台にすっかり入れ替わって話が進んでいく。そんな絶妙かつ軽妙な仕組みのシナリオで、落語の面白さと粋を視聴者に伝え魅了する。当時は、画期的な脚本だったのではないでしょうか。

つらいこともネタにして生きてみようか

登場人物としてそう言わせる必要があったのか、それとも、宮藤官九郎さんからのメッセージが込められていたのか。

父親が落語家で、その名を継ぐことを期待されるほど実力があったのだけれど、訳があって破門になった主人公「竜二」。父の弟子となったもう一人の主人公、やくざの「小虎」が引き起こす面倒くさいことに、「竜二」が自ら巻き込まれていく時、こう言います。

めちゃめちゃ怖いですよ。でも、おもしろくないですか。俺、追い込まれた時とか、後で誰かにしゃべることを考えるんですよ。そうすると、まだ足りないぞ、こんなもんじゃ笑いとれねぇぞって。小虎さんだって、今の状況、誰かにしゃべりたくないですか。しゃべって、笑い取りたくないですか。

つらいこととかしんどいこととかたくさんあるけれど。「これも何かのネタになるかも」と思いながら受け止めることができれば。

「ネタ」の語源の「種」という願いも込めて。「そんなこともあったね。あの時はしんどかったけど、まぁ何とか乗り越えてきたね」と、いつか誰かに話すかのように心の中でそっと語ることができるようになれば。生きていくための何かのネタになるかもと思いながら。つらい状況でも、もう一人の自分がそんな七転八倒な成り行きを面白がりながら眺めてる。そんな心持ちに少しでもなれれば、つらくても、生きていけるのかもしれないと思ったりました。