彼は誰時

かわたれどき。最北住み。50代主婦。お気に入りを集めているブログです。

最北の幌富バイパス、冬

冬の幌富バイパス
冬の幌富バイパス

幌富バイパス(ほろとみバイパス)。今年3月から供用開始された、幌延町から豊富町に至る国道40号のバイパス道路。全長10.9km、幌富バイパスとつながっている豊富バイパスと合わせても、26kmほどにしかなりません。

冬の幌富バイパス
冬の幌富バイパス

制限速度が、一般道の最高速度より低いこともしばしば。

冬の幌富バイパス
冬の幌富バイパス

話は少し飛んで、札幌から北へと向かう道央自動車道。旭川市開基100周年に間に合うように、とにかく2車線で旭川まで高速道路をつなげたのだ、と聞いたのは、平成になってほどなくの頃。それから北へと徐々に高速は延びていき、北海道の中心地札幌までの距離が遠い宗谷地方の者にとっては、とても助かりました。

その道央自動車道から離れた名寄市に、ぽつんと名寄バイパスができました。
『何故つなげる形でなく、ここだけ作ったの?』
という唐突さはありましたが、この名寄バイパスも少しずつ距離を伸ばしています。

でも、ここから先、北へと続くのは難しいだろうなぁ、と感じています。交通量も、JRの乗客も、名寄でぐっと減るし、その北の音威子府村の間までにさらにぐぐっと減ります。

それに、その北の音威子府村と中川町の間は、山の中、大きな川沿いに国道や鉄道が走っているのです。ここに新たな道路を作るのは、素人の私でもかなりお金がかかることだろうと想像します。

名寄に住んでいた子どもの頃-小学生だったか、中学生だった頃、母から、
「あそこに高速道路ができるんだよ」
と、田園風景の真ん中を指して、教えてもらいました。高速道路を通ったこともなく、高速道路が何たるかも知らなかった私。田んぼの中を走る立派な道路などは絵空事のようでした。

名寄にバイパスが走るようになった今、そんな未来を教えてくれた母はいません。分断されている高速やバイパスがつながるのを、私はいつか見ることができるのでしょうか。見ることを切望しているわけではないのですが、そんなことを考えると、「時間の流れ」というものがいろいろな意味を帯びながら、私の気持ちの中に押し入ってきます。